今回は、初心者から愛好家まで幅広い層に人気のシングルモルト「ザ・グレンリベット」を紹介します。
そもそもシングルモルトってなに?という方にはこちらの記事もおすすめ
すぐにグレンリベットの商品情報を知りたい方は「グレンリベットの種類と価格」をどうぞ
ザ・グレンリベットとは?
ザ・グレンリベットは、スペイサイド地域で蒸留されているシングルモルトスコッチです。
2015年以降、同じスペイサイド地方で生産されているグレンフィディックを超え、現在世界で1番売れているシングルモルトです。
長い歴史を持つザ・グレンリベットは、その完成度の高さでウイスキー愛好家を唸らすとともに、フルーティーかつ滑らかな飲み心地で「飲みやすい」ウイスキーの代表格として初心者の方にも人気の高い銘柄です。
スコッチウイスキーの原点
「グレンリベット」は、ゲール語で「静かな谷」を意味します。グレンリベットの蒸留所はその名の通り、スペイサイド地方の上流、人里離れた谷にその起源を持ちます。
19世紀の初頭、スコットランドではお酒の製造に重い税金が課せられていたことから、ウイスキーは“密造酒”として生産されていました。
そのような中、1824年にジョージ・スミスが、その前年に改正された酒税法に則り、スコットランドで初めて政府公認の合法な蒸留所として創立したのが、グレンリベット蒸留所です。
“密造酒”を政府公認の“スコッチウイスキー”へ転換させたという意味で、ザ・グレンリベットはまさに「はじまりのシングルモルト」といえます。
“THE”が示す本物の証
ただ創立当初、いち早く政府の認可を経て密造から“卒業”したジョージ・スミスは、同業者から「裏切者」と見なされ、時には命を狙われることもあったといいます。
ジョージ・スミスが護身用に持ち歩いていた2丁の拳銃が、現在も蒸留所に展示されており、当時の緊迫した状況を伝える貴重な資料となっています。
その後、他の密造業者たちも政府の許可を得て蒸留所を運営するようになりました。
すると、グレンリベットの成功にあやかろうと、“グレンリベット”の名前を自分たちのウイスキーに使用する業者が後を絶たず、その数は最大で25にも及びました。
ジョージ・スミスは自分のウイスキーを守るために裁判所に提訴し、その結果、“ジョージ・スミスのウイスキー”だけが本物の証拠である定冠詞の“THE”を付けることが認められました。
現在のブランド名 “THE” GLENLIVET にはこのような歴史があります。
ザ・グレンリベットの種類と価格
ザ・グレンリベットには、熟成年数や熟成樽の違いにより様々な種類があります。今回は代表的な2銘柄について紹介します。
ジョージ・スミスが切り拓いたスコッチウイスキーの世界。そのパイオニア精神に思いを馳せながら、グラスを傾けてみてはいかがでしょうか。
ウイスキーの飲み方についてはこちらで解説しています。
まずはこれから
ザ・グレンリベット 12年
《特徴》
ザ・グレンリベットのスタンダードボトルといえる銘柄。
甘さとフルーティさが主体で、クセの少ないスムースな味わい。
万人受けするシングルモルトとして、ウイスキーの入門編に最適な銘柄。
《味わい》
ザ・グレンリベット特有のバニラ、はちみつの甘さを伴う芳醇でソフトな風味
《飲み方とおつまみ》
シンプルにオン・ザ・ロックスで、スムースな味わいを楽しむ。おつまみはお互いの味を邪魔しないドライフルーツなどがおすすめ。
アルコール感が強すぎると感じる方は、ハイボールにしても安定した味で楽しむことができます。
一度は試してみたい
ザ・グレンリベット 18年
《特徴》
3種類の樽で最低18年以上熟成させた原酒同士を合わせて作られたボトル。
12年に比べ、長期熟成によるアロマが強く、風味豊かな奥行きのある味わい。後味にはスパイシーさもあり。
12年と18年を飲み比べることで、ウイスキーにおける「熟成」の意義を感じることができると思います。
《味わい》
軽いオーク香をベースに、ファッジやスパイス、オレンジの風味の絶妙なバランス
《飲み方とおつまみ》
ストレートでじっくりと香りと余韻を楽しむ。少し塩味のあるナッツやピスタチオなんかが合うと思います。
おわりに
今回は”はじまりのシングルモルト“と呼ばれる「ザ・グレンリベット」を紹介しました。
わかった気になっていただけましたでしょうか?
実際に嗜んでみてわかることもたくさんありますので、興味を持たれた方はぜひ一度お試しください。
おすすめ記事
コメント